森博嗣『四季 春』

四季 春 (講談社文庫)

四季 春 (講談社文庫)

天才科学者・真賀田四季(まがたしき)。彼女は5歳になるまでに語学を、6歳には数学と物理をマスタ、一流のエンジニアになった。すべてを一瞬にして理解し、把握し、思考するその能力に人々は魅了される。あらゆる概念にとらわれぬ知性が遭遇した殺人事件は、彼女にどんな影響を与えたのか。圧倒的人気の4部作、第1弾。(講談社のウェブページより)


2/3まで読んでいたのを,ちょっと忘れてました。ようやく読了。
なんというか...よくわかりません。


天才・真賀田四季の幼少時代がごく近くにいる人物の視点から語られるのですが,この人(四季)の考え方というか感性みたいなのが,まずよくわからない。
まったく子供っぽくなくて,大人が話をしているみたいで,違和感ありまくり。
まあ天才なんだからといってしまえば,それまでなんですけどね。


天才の子供なんて身近にいないもんな。いや,身近にいたとしても本人じゃなきゃわからないだろうけど。


最近のこの作者の作品はファン以外にはちょっときついようなところがあるんで,初めて読む人には簡単に勧められないです。
ミステリーの常道からはかけ離れているので,そういうのを期待してる人にはつまらないでしょうし。
ストーリーに起承転結がなく,長すぎるプロローグでも読んでいるような印象です。
続く『夏』『秋』『冬』を読まないとわからないのかも。
とりあえず今後の展開に期待してみましょうか。



あとがきの替わりに読者の短い感想文がたくさん載っているんですが,賛美ばっかりでちょっとだけひきます。


何となく趣味が悪いと言ったら言いすぎですか? そうですか。