何年か前に読んだ本ベスト

ついでに作ってみました。
今思い返してみるところの,○○年に読んだ本ベスト10。



2001-2002ぐらい
1.西澤保彦 『彼女が死んだ夜』

彼女が死んだ夜 (幻冬舎文庫)

彼女が死んだ夜 (幻冬舎文庫)

2.京極夏彦 『鉄鼠の檻
3.倉知 淳 『猫丸先輩の推測』
4.西澤保彦 『七回死んだ男』
5.西澤保彦 『人格転移の殺人』
6.京極夏彦 『絡新婦の理』
7.森 博嗣 『すべてがFになる』
8.綾辻行人 『時計館の殺人
9.西澤保彦 『スコッチ・ゲーム』
10.西澤保彦 『瞬間移動死体』

西澤作品にはまっていた頃。“構成的に美しい”ミステリーというのが,『彼女が死んだ夜』についての僕の評価。お見事です。マニアックな仕掛けや世界観はないけど,僕の中では西澤ミステリーのベスト。もちろん一連のSFミステリーも面白かった。
その少し前に読んでいた京極夏彦とあわせて,ここら辺で少し遅めの“新本格”ブーム始まる。


2003
1.舞城王太郎『世界は密室でできている』

世界は密室でできている。 (講談社ノベルス)

世界は密室でできている。 (講談社ノベルス)

2.西澤保彦 『神のロジック人間のマジック』
3.西澤保彦 『黒の貴婦人』
4.柄刀 一 『OZの迷宮』
5.若竹七海 『スクランブル』
6.山口雅也 『生ける屍の死』
7.森 博嗣 『夢・出逢い・魔性
8.西澤保彦 『聯愁殺』
9.黒田研二 『硝子細工のマトリョーシカ
10.近藤史恵 『天使はモップを持って』

とりあえずいろいろな新本格系のミステリー作家を読んでみたいと思っていたのがこの年。
そんな中,「最近の若い人のミステリも読んでみよう。」と思って,佐藤・西尾・舞城とノベルスの薄いやつを買ってみました。『クリテロ』と『クビツリ...』は自分としては全然だめで,最後に読んだ『世界は密室でできている』でとても救われた気がしました。字の密度がかなり濃いのにスピード感があるのが不思議で一気読み。
大量殺人事件がばんばん起こるのに関わらず,読後感があんなにさわやかってのはいったい...
今は『クリテロ』とかも有りだと思っている(再読したらけっこう面白かった)けど,当時としては,まあそんな感じ。


2004
1. 佐藤友哉 『水没ピアノ 鏡創士がひきもどす犯罪』

水没ピアノ 鏡創士がひきもどす犯罪 (講談社文庫)

水没ピアノ 鏡創士がひきもどす犯罪 (講談社文庫)

2. 舞城王太郎九十九十九
3. 加納朋子 『ささらさや』
4. 舞城王太郎『みんな元気。』
5. 西尾維新 『クビシメロマンチスト
6. 小野不由美『華胥の幽夢』
7. 森奈津子 『西城秀樹のおかげです』
8. 千街晶之 『水面の星座 水底の宝石』
9. 西尾維新 『ヒトクイマジカル
10.佐藤友哉 『エナメルを塗った魂の比重 鏡稜子ときせかえ密室』

なんだかんだで,佐藤友哉が好きな作家の一人になるとは,予想してませんでした(だって最初に読んだのがアレでしょ)。
とにかく『水没ピアノ』は衝撃的で,2週間ほど立ち直れなかった記憶あり。もっとも,ウェブとかでは「(3人の語り手の中で)フリーターに感情移入した」という人が多いっぽいけど,僕の場合はまったくそんなことはなくて,小学生の彼のほうに感情移入していたようです。
だからなんだと言われても,「別に」としか言いようがないけど。


2005
1. 北山猛邦 『『ギロチン城』殺人事件』

『ギロチン城』殺人事件 (講談社ノベルス)

『ギロチン城』殺人事件 (講談社ノベルス)

2. 喜国雅彦 『本棚探偵の冒険』
3. 西尾維新 『ネコソギラジカル
4. 小林泰三 『海を見る人』
5. 乙一   『GOTH』
6. 佐藤亜紀 『バルタザールの遍歴』
7. 北森 鴻 『孔雀狂想曲』
8. 若竹七海 『死んでも治らない』
9. 伊坂幸太郎『オーデュボンの祈り』
10.米澤穂信 『春期限定いちごタルト事件

当時はたいして評価してなかったはずなんだけどね,一番愛着があるのが『ギロチン城』ってのはどういう訳でしょう(笑)。
登場する姉妹の名前が「二」「三」「四」「五」「」だったり(ちなみに長男が「一」),○○トリック(○○にはどちらでもお好きなほうを入れてね)が,それはちょっと無理じゃね!だったりします。衝撃的と言えば衝撃的。
説得できるような理由は特にないけれど,傑作だと僕は思うよ。

ちなみに『文学賞メッタ斬り!』の影響で,ファンタジーノベル大賞受賞作とか読み始めたのもこの年。以来,読む本の幅が広くなった気がします。なんてことはどうでもいいか。