浦賀和宏『八木剛士 史上最大の事件』
- 作者: 浦賀和宏
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/08/08
- メディア: 新書
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不死身の〈〈力〉〉を宿す奇跡の男――八木剛士の心にくすぶり続けるのは、デタラメな世界への激しい呪詛。学校では凄まじい虐めを受け、謎のスナイパーには命を狙われるという生き地獄の中で、初めて手に入れた恋という名の青春! 唯一の救済者・松浦純菜への想いを募らせすぎた妄想は、ついに脳外へ……。そして事態は急展開! 急旋回! 急降下!? 八木剛士に訪れた史上最大の事件とは!! (講談社による内容紹介)
最初に一言:前作とか読んでないとネタとかもわからないので,本作から最初に読むのはやめましょう。
実を言うと,前にある程度立ち読みしたことがあって,“最大の事件”のネタについては知っていたんですが。
さらなる大ネタがあるかと思っていたんですけど,果たして……。(ネタバレにこだわる方はご注意を)
うーん。それだけかよ!
これってあれですかねえ? 大いなる一発芸(笑)。
(といっても叙述トリックとかじゃないよ。)
思いっきり作者にかき回されているような気もします。
人によっては「読者をなめてる」って感想になったりするのかもしれませんが,
まあ個人的には可。
「妄想はついに脳外へ」って,どれのことを指しているのかよくわからんけど,
確かにきてますかねえ。
(死ぬ前に)一度だけでも、一緒に風呂ニハイリタカッタヨゥ……
一番の盛り上がるところで,それかよ。
緊張感があるんだか,ないんだか。
そんな中,肝心なことは明かされずに謎ばかりが深まっていく。
作中で触れられるIS2計画とは何なのか?
剛士の“力”の正体は? 叔母の発言の意味するものは?
本作に限っていえば,彼女が狙われたのはいったいなぜなのか?(何も考えてなかったってわけじゃないですよね?)
いじめが激しくなるというのに,こんな事件までおきて,今までのように学校に通えるのか?
それよりなにより,アレが“最大の事件”ってことは,アレを越える事件は今後起きないってことかよ。おい!
とりあえず次作に期待!(していいんだよね?)
最後にでっかい一発があるのか?それとも思いっきり空振りするのか?
いずれにせよ,ここまできたら読んでいくしかないか。