高田崇史『QED ~ventus~ 熊野の残照』

QED ~ventus~ 熊野の残照 (講談社ノベルス)

QED ~ventus~ 熊野の残照 (講談社ノベルス)

和歌山県紀伊半島に位置する、古来からの信仰深い土地“熊野”。浄不浄を嫌わず、黄泉の国との謂れもある熊野三山熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社―の神々には意外な逸話が隠されていた…。(出版社による内容紹介)

熊野観光ガイドとしては,よくできてるかと。
もしかして「~ventus~」とタイトルに付いているやつは,そういうシリーズなんだろうか。
QED ~ventus~ 鎌倉の闇 (講談社ノベルス)』は初詣の時に重宝したし。


歴史ネタとしても興味深くはあるけど,ちょっとこじつけっぽいというか,
“なるほどそうだったのか!”みたいな驚きはそれほどなかった。
熊野ってネタが魅力的であるぶん,たぶん期待しすぎていたのかも。
坂口安吾の『安吾新日本地理』ぐらいの迫力がほしい。)


ミステリとしては,どうでしょうね?
レトリック的工夫はそれほど凝ったものでもないですし。

ただ次作の序章的な位置づけでもあるようなので,次作とあわせて評価すべきなんだろうな。


そんなわけで,正月休み中にでも『神器封殺』を読んでみます。