1月に読んだ本の感想(2)+2月

何冊かまとめて。

筒井康隆日本以外全部沈没
飯田泰之『ダメな議論』
大倉崇裕『無法地帯―幻の?を捜せ!』
はやみねかおる『亡霊は夜歩く』

筒井康隆日本以外全部沈没

日本以外全部沈没―パニック短篇集 (角川文庫)

日本以外全部沈没―パニック短篇集 (角川文庫)

地球規模の地殻変動で、日本を除くほとんどの陸地が海没してしまった。各国の大物政治家はあの手この手で領土をねだり、邦画出演を狙うハリウッドスターは必死で日本語を学ぶ。生き残りをかけた世界のセレブに媚びを売られ、すっかり舞い上がってしまった日本と日本人だが…。痛烈なアイロニーが我々の国家観を吹き飛ばす笑撃の表題作ほか、新発掘短篇「黄金の家」も収録。

うーん,表題作ってけっこう酷い話ですねえ(笑)。
笑えるけど,例えば作中に出てくる俳優・女優さんのファンだったら怒るかも。


表題作以外では「新宿祭」「農協月に行く」「アフリカの爆弾」といったところが面白かった。
特に後の2つは時代を感じさせる内容ではあるけれど,それも含めて新鮮な印象。


さらに,「ワイド仇討」のすごいことすごいこと。
身も蓋もないような話なんだけど,
後に残るこの気持ちは何なんだ?


いやー,毒に当てられましたです。

飯田泰之『ダメな議論』

ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書)

ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書)

久しぶりそっち系(ってどういう系だよw)本を読みましたが,面白かった。
さくっと1通り。
折を見て,また読み直すべきでしょうね。
すぐに役立つかは別にして,覚えておいて,常に心がけておいて損はないかと。


しかしまあ。飯田先生のブログは時々見てたけど,けっこう若い方だったんですね。
プロ野球選手のほとんどが自分より若くなっているのに気がついて愕然とした時みたいな感じ。

大倉崇裕『無法地帯―幻の?を捜せ!』

無法地帯―幻の?を捜せ! (双葉文庫)

無法地帯―幻の?を捜せ! (双葉文庫)

短編集かと思ってたら長編でした。
表紙の写真から見て,真面目なんだか冗談なのかどっちだ?でしたが,けっこう真面目系。
でもそこはかとなく香るユーモラスな...。


マニアックです。
プラモデル命のオタク達の仁義なき争いなんです。


アクション・シーンもなかなか。
最後はちょっとほろっと,苦く。
シリーズ化とかしないのかな。

はやみねかおる『亡霊は夜歩く』

今度は物理トリック!?

けっこう本格的なんですよね。このシリーズ。


僕の小さい頃って,この手のいかにも本格みたいなのがなかったからな...。
日常の謎系に近いのはありましたけどね。
マニア好みのって領域まで到らなかったかと。